Asterisk 21
非LTSバージョン(スタンダード)ですが、変更点で注意が必要なものが多いため変更点のみまとめます。インストール方法、使用方法については解説しません。
次のLTSであるAsterisk 22でもこれらの変更は引き継がれると思われますので注意してください。
特にchan_sipおよびMacroの削除は大きいので注意してください。また一部ではSkinnyを使用しているケースもあると思いますが、これも削除されます。
chan_sipが非推奨化されてから時間が経っていますが(Asterisk 17~)、実際には削除されてこなかったため、そのまま使われていたケースも多いかと思います。
https://docs.asterisk.org/About-the-Project/Asterisk-Versions/
目次
Asterisk 21
スタンダード(非LTS)リリース。
2023/10/18リリース。サポートは2025/10/18まで。セキュリティFIXのみは2026/10/18まで。
New in 21
https://docs.asterisk.org/Asterisk_21_Documentation/WhatsNew/
基本的にAsterisk 20からの変更点となります。
変更点
http_bindaddr の記述方式が変更
CODECトランスレーションの挙動が変更
削除される項目
CDR
NoCDRが削除、ResetCDRの'e'オプションが削除
app_macro
Macroは完全に削除。Macroを利用していたextenは要注意。加えてAsterisk app_ のオプション類でマクロを呼び出せるものは要注意。
基本的にGosub~Returnの形に置換すること。
- app_dialのMオプションも削除
- app_minivmマクロを使用した記述は動作しなくなる
- app_queue 呼び出し先でマクロは使用できなくなる
- ccss コールバックマクロはなし gosubのみ
- app_voicemail マクロサポートはなし
- チャネル マクロコンテキスト/プライオリティは削除
- オプション stdexten
- pbx マクロロックが削除
- pbx_dundi マクロはサーチしない
- snmp マクロコンテキスト,exten,プライオリティは削除
app_osplookup
このモジュールは削除(Asterisk 19で非推奨)
chan_alsa
このモジュールは削除(Asterisk 19で非推奨)
→ chan_console へ移行のこと
chan_mgcp
このモジュールは削除(Asterisk 19で非推奨)
chan_sip
このモジュールは削除(Asterisk 17で非推奨)
要注意:完全に削除。明示指定してコンパイルすることも不可。
chan_skinny
このモジュールは削除予定(Asterisk 19で非推奨)
今後Cisco電話機は使用不可。
pbx_builtins
ImportVar、SetAMAFlagsは削除
res_monitor
このモジュールは削除予定(Asterisk 16で非推奨)
これによりapp_queueのWおよびwオプションも削除
MixMonitorに置換すること。