簡易インストールマニュアル
新規インストールを行う場合には、Asterisk 1.8系または11系を推奨します。
→ Asterisk 1.8
→ Asterisk 11
目次
ナビゲーション
ここではAsteriskのソースからのインストールを説明しています。なおディストリビューションはCentOS(RH系)を例に取っていますので、他のLinuxを使用する場合には適切に読み替えてください。
『やりたい事』は概ね以下のように分けられるでしょう。
- コンパイルとかしたくない!という人
- Asterisk Nowへ あるいは 他の派生ディストリビューションを入れる
- ただし日本語対応とかは面倒です
- これからAsteriskを入れようという人
- DAHDI + Asterisk 1.4系をインストールしましょう
- 最新の機能を使いたいという人
- DAHDI + Asterisk 1.6系をインストールしましょう
- すでにAsteriskを稼動させている人
- 説明しなくてもわかるでしょ?:)
- Zaptel/DAHDIをインストールしなくてもよいケース
- アナログ/デジタルハードウェア(TDM400Pなど)を使用していない
- 音声会議(MeetMe)を使わない
- IAXトランキングを使わない
- これらに該当する場合にはZaptel/DAHDIをインストールする必要はありません
- つまりZaptel/DAHDIをインストールしないと、これらの機能は使えません
- 音声会議は"人気がある"ので、Zaptel/DAHDIをインストールする人は多いです
OS依存情報
OS/ディストリビューションについての情報は以下を参照してください。
Asterisk 1.0系
1.0系はもはやサポートされません。
Asterisk 1.0系のインストール方法はたかはしの書籍等を参照してください。
Asterisk 1.2系
1.2系はセキュリティFIXのみで、もはやサポートされません。
→Asterisk 1.2 インストール
Asterisk 1.4系
なお、今後のAsterisk 1.6への移行をスムーズに行うためには、ZaptelではなくDAHDIを使用するようにしてください。→DAHDIインストール
前提となるパッケージ類
GCC、G++(GNU-C++)、OpenSSL、Ncurses、bison、カーネルソース(zaptel)
CentOS 4.4 Server CDの場合、以下の手順でインストール可能でした。
CentOS 4.4 Server CDから標準でインストールする Telnet(telnet-server)などサーバ操作に必要なものをセットアップしておく Firewall(iptables)の調整などもお忘れなく
パッケージを追加
yum install gcc-c++ kernel-devel ncurses-devel openssl-devel openssl-develをインストールするとkrb5-devel,zlib-develも一緒に付いて来るので別途 インストールの必要はなし。
システムを最新の状態にアップデート
yum update
カーネルが最新版になるのでリブートしておく
以上でインストール環境は整ったはずです。
ソースの入手について
Asteriskの現在の安定バージョンを使うにはftp/httpダウンロードでtar.gzファイルを落としてくるのが良いでしょう。DAHDIまたはZaptelも必要になりますので一緒に入手します。バージョン番号等は適切に読み替えてください。
DAHDIまたはZaptelのインストール
DAHDIまたはZaptelをインストールします。今後はZaptelは使用できなくなりますので、DAHDIを使うようにしてください。
これらはどちらかだけをインストールします。両方インストールすることはできません。
- DAHDIの場合
- Zaptelの場合
Asteriskソースの取得
DAHDI,zaptel,Asteriskそれぞれのtar+gzファイルは以下にあります。
http://downloads.digium.com/pub/zaptel/releases/ http://downloads.digium.com/pub/asterisk/releases/ http://downloads.digium.com/pub/telephony/dahdi-linux/ http://downloads.digium.com/pub/telephony/dahdi-tools/
展開するディレクトリはどこでもかまいませんが、ここでは/usr/src/とします。
# cd /usr/src # wget http://downloads.digium.com/pub/asterisk/releases/asterisk-1.4.1.tar.gz
入手したら展開しておきます。以降それぞれの作業は、それぞれの展開したサブディレクトリで行います。
# tar zxvf asterisk-1.4.1.tar.gz
Asteriskのコンパイルとインストール
Asteriskもconfigureしてからmakeします。
# ./configure # make # make install # make samples # make config
これで新規インストールは完了します。最後の make config で起動時に自動起動するようになります。
なおAsteriskでもmake menuselectがサポートされておりコンパイルするモジュールを選択したり組み込むモジュールを選択することができるようになっています。
日本語パッチの適用
Asterisk パッチのページを参照して、汎用パッチを適用してください。当サイトで提供している日本語音声ファイルに対応します。
なお、パッチを適用するのは、パッチを行わない状態でコンパイルが正常に終了することを確認してからにしてください。安全のためです。パッチを適用した後は再度、make、make installを行います。
日本語音声ファイルのインストール
Asterisk 1.4系列用
新ファイルレイアウト対応ですが、音声の中身そのものが変更になっているかどうかは未検証です。/var/lib/asterisk/soundsの下に展開すればjp/で全ての日本語音声が展開されます。
なお1.4では/etc/asterisk/asterisk.confに以下のように[options]セクションにlanguageprefix=yesを追加して使用してください。
[options] languageprefix=yes
サンプル設定ファイル
Asteriskに標準添付されている設定ファイルは複雑なため、わかりにくくなっています。シンプルな設定ファイルを見てみたいという場合にはAsterisk サンプル設定ファイルを利用してください。簡単にシステムを立ち上げることができます。
make samplesを行った後に、次のようにしてサンプル設定ファイルを展開します。
# cd /etc # mv asterisk asterisk.bak # mkdir asterisk # cd asterisk # wget https://voip-info.jp/downloads/asterisk/conf/conf-sample-1.4_01.tar.gz # tar zxvf conf-sample-1.4_01.tar.gz
使い方はAsterisk サンプル設定ファイルのページを見てください。
Asterisk 1.6系
Asterisk 1.6ではZaptelは廃止されました。まず最初にDAHDIをインストールしてください→DAHDIインストール
前提となるパッケージ類
GCC、G++(GNU-C++)、OpenSSL、Ncurses、bison、カーネルソース(zaptel)
CentOS 5.2 サーバインストールの場合、以下のパッケージ追加でコンパイル可能でした。
パッケージを追加
yum install gcc gcc-c++ kernel-devel ncurses-devel openssl-devel
openssl-develをインストールするとkrb5-devel,zlib-develも一緒に付いて来るので別途インストールの必要はありません。
システムを最新の状態にアップデート
yum update
カーネルが更新された場合にはリブートしておきます。
以上でインストール環境は整ったはずです。
事前にDAHDIをインストールするために環境を整えた場合にはgcc-c++とopenssl-develの追加だけでコンパイル可能になるはずです。
ソースの入手
Asterisk 1.6のソースは以下からダウンロードできます。
http://downloads.digium.com/pub/asterisk/releases/
展開するディレクトリはどこでもかまいませんが、ここでは/usr/src/とします。
# cd /usr/src # wget http://downloads.digium.com/pub/asterisk/releases/asterisk-1.6.0.5.tar.gz
入手したら展開しておきます。以降それぞれの作業は、それぞれの展開したサブディレクトリで行います。
# tar zxvf asterisk-1.6.0.5.tar.gz # cd asterisk-1.6.0.5
Asteriskのコンパイルとインストール
基本的にconfigureしてmakeするだけです。
# ./configure # make # make install # make samples # make config
これで新規インストールは完了します。最後の make config で起動時に自動起動するようになります。
なおAsteriskでもmake menuselectがサポートされておりコンパイルするモジュールを選択したり組み込むモジュールを選択することができるようになっています。
日本語パッチの適用
Asterisk パッチのページを参照して、汎用パッチを適用してください。当サイトで提供している日本語音声ファイルに対応します。
なお、パッチを適用するのは、パッチを行わない状態でコンパイルが正常に終了することを確認してからにしてください。安全のためです。パッチを適用した後は再度、make、make installを行います。
日本語音声ファイルのインストール
Asterisk 1.6系列用βテスト中
Asterisk 1.6から日本語の言語コードを変更しました。language=jaが日本語です。
このファイルを/var/lib/asterisk/soundsの下に展開します。ja/ 以下が日本語音声ファイルです。
すればjp/で全ての日本語音声が展開されます。
このレイアウトを使用するには/etc/asterisk/asterisk.confに以下のように[options]セクションにlanguageprefix=yesを追加して使用します。
[options] languageprefix=yes
各チャネル(SIP,IAX等)でチャネル言語を設定するには以下のように記述してください。
language=ja
サンプル設定ファイル
Asteriskに標準添付されている設定ファイルは複雑なため、わかりにくくなっています。シンプルな設定ファイルを見てみたいという場合にはAsterisk サンプル設定ファイルを利用してください。簡単にシステムを立ち上げることができます。 make samplesを行った後に、次のようにしてサンプル設定ファイルを展開します。
# cd /etc # mv asterisk asterisk.bak # mkdir asterisk # cd asterisk # wget https://voip-info.jp/downloads/asterisk/conf/conf-sample-1.6_01.tar.gz # tar zxvf conf-sample-1.6_01.tar.gz
使い方はAsterisk サンプル設定ファイルのページを見てください。
全般的な注意
Asterisk他のコンポーネントのバージョン関係に注意してください。Asterisk 1.2系にはZaptel 1.2系を、Asterisk 1.4系にはDAHDI 2.1系またはZaptel 1.4系を使用します。Add-onパッケージも同様です。
Asterisk 1.6系ではZaptelは使用できません。DAHDI 2.1系を使用します。