Extension Macro To Gosub
目次
MacroからGosubへの移行
Asterisk 16からMacro()が廃止予定とされ、デフォルトではコンパイルされなくなりました(Asterisk 20までならmenuconfigで明示指定すれば使えます)。
(以前から廃止したかったらしいが、ずるずると使用されていたので16で思い切ってデフォルトから外した模様)
Asterisk 21ではMacroは廃止され、LTSであるAsterisk 22でも完全に削除されています。このためMacroで実装している場合にはGosubに書き換えてください。
Asterisk 13からGosubは使用できますので早めの対策が必要です。
変更の方法としては、これまでMacroで呼び出されるマクロはcontextにmacro-を指定していましたが、GosubはGosub(context,exten,pri)の呼び出し方に変わるため、Macro(hoge)で書いていたものを、Gosub(macro-hoge,s,1)のように書き換えます。またMacroExitしていた箇所をRetunに書き換える必要があります。
基本的な記述
extenで以下のように記述している場合
exten => s,n,Macro(hogehoge)
この場合Macroは以下のように定義されているはず
[macro-hogehoge] exten => s,1,NoOp exten => s,n,Some_app() exten => s,n,MacroExit
以下のように書き換えます
exten側
exten => s,n,Gosub(macro-hogehoge,s,1)
macro側
[macro-hogehoge] exten => s,1,NoOp exten => s,n,Some_app() exten => s,n,Return
引数がある場合
extenで以下のように記述している場合
exten => s,n,Macro(hogehoge,HOG1,HOG2)
この場合Macroは以下のように定義されているはず
[macro-hogehoge] exten => s,1,NoOp exten => s,n,NoOp(${ARG1}) exten => s,n,NoOp(${ARG2}) exten => s,n,Some_app() exten => s,n,MacroExit
以下のように書き換えます
exten側
exten => s,n,Gosub(macro-hogehoge,s,1(HOG1,HOG2))
macro側
[macro-hogehoge] exten => s,1,NoOp exten => s,n,NoOp(${ARG1}) exten => s,n,NoOp(${ARG2}) exten => s,n,Some_app() exten => s,n,Return
contextにmacro-が付いているのがイヤだという場合にはここも書き換えましょう。ただし、サブルーチンだとわかりやすいので残しておいても構いませんし、何ならsub-みたいな接頭語を付けてもいいかもしれません。
Dial()コマンドのマクロ(M)
Asterisk 13のDial()で、Dialコマンドのマクロ(M)はapp_macroには依存していない。app_macroがない状態でもMオプションは動作する。
Asterisk 16のDial()ではDialコマンドのマクロ(M)も動作しなくなる。移行が必要。
→何となくコンパイル時オプションのような気がしている(app_macroをコンパイルしないとDialにも組み込まない)
Dial(SIP/201,,M(hoge,1,2,3))
これは
Dial(SIP/201,,U(macro-hoge,1,2,3))
で書き換えが可能。ただしmacro-hogeは最後がReturnになるように書き足すことが必要です。
DialマクロからのGosub呼び出しは何も指定しないとGosub(hoge,s,1)と同じになるので呼び出し元はUに書き換え、頭にmacro-を付けるだけです。
荒療治でのチェック方法
Asterisk CLIから module unload app_macroを実行し、Macroを無効にした状態でextenを走らせて落ちる箇所を探す。