Chan console

2024年9月12日 (木) 11:12時点におけるTakahashi (トーク | 投稿記録)による版 (動作確認)

こんなもの誰が使っているのかわかりませんが、使っている人もいるかもしれない&ハマりポイントがあったのでメモ
chan_alsa、chan_oss等はもともとPBX自体にヘッドセット等を付けて『交換台』代わりに使うための機能ではなかったかと思われます。それ以外にPC(サーバ)にスピーカーを付けてページングに使うとか、PCのサウンド機能を使うことで出来ることは色々あります。
Asteriskのチャネルとしてはextended扱い。なおAsterisk 20.x系で確認しています。

目次

必要パッケージ

make menuconfigすればわかりますが

                       **************************************************
                           Asterisk Module and Build Option Selection
                       **************************************************

                                Press 'h' for help.

                                --- Core ---
                            [*] chan_bridge_media
                            [*] chan_dahdi
                            [*] chan_iax2
                            XXX chan_motif
                            [*] chan_pjsip
                            [*] chan_rtp
                                --- Extended ---
                            [*] chan_audiosocket
                            [*] chan_console
                            [*] chan_unistim
                                --- Deprecated ---
                            [ ] chan_alsa
                            [ ] chan_mgcp
                            [ ] chan_sip
                            [ ] chan_skinny


                       Console Channel Driver


                       Depends on: portaudio(E) <=**

portaudioが必要とされます。Debianだと

portaudio19-dev - Portable audio I/O - development files

なので

# apt install portaudio19-dev

してから ./configure しなおせば chan_console が選択できるようになります。 が、しかし実はこれだけでは動かず、pulseaudioがないとダメなようです。もし、要らない方法を見つけた人がいたら教えてください。

# apt install pulseaudio

してpulseaudioも入れてください。

pulseaudioの設定

通常、pulseaudioは非rootで個別にデーモン起動するため、サーバで使うために設定してやる必要があります。まず、asteriskがpulseaudioにアクセスできるようにグループに足してやります。ユーザ/グループ pulseaudio はpulseaudioのインストール時に作成されます。
/etc/group のpulseaudio に asteriskを足します。コマンドでやってもOK。

pulse:x:124:asterisk
pulse-access:x:125:asterisk

pulseaudioをデーモンとして起動するため /etc/systemd/system に pulseaudio.service という名前で以下の内容のファイルを作ります。

[Unit]
Description=Pulse Audio

[Service]
Type=simple
ExecStart=/usr/bin/pulseaudio --system --disallow-exit --disable-shm

[Install]
WantedBy=multi-user.target

これで systemctl daemon-reload して systemctl start pulseaudio すれば起動します。システム再起動時に自動起動されるように systemctl enable pulseaudio も行っておきましょう。

ALSAの設定

pulseaudioはバックエンドにALSAを使う(他も使える?)ので、もし、サウンドカードが複数あったりオンボード+USBのような構成をしている場合にはALSA側で、どれがdefaultになるか設定しておきます。
参考 : https://www.alsa-project.org/wiki/Setting_the_default_device
以下の例は環境によって異なりますので注意してください。

# cat /proc/asound/cards
 0 [PCH            ]: HDA-Intel - HDA Intel PCH
                      HDA Intel PCH at 0xf7c00000 irq 32
 1 [Device         ]: USB-Audio - USB Audio Device
                      C-Media Electronics Inc. USB Audio Device at usb-0000:00:1d.0-1.4, full speed

例ではデバイス0がオンボード(intel)で、デバイス1がUSBのC-Mediaサウンドです。もし、デバイス1をデフォルトにしたければ、/etc/asound.conf ファイルを作成し、以下のようにします。

defaults.pcm.card 1
defaults.ctl.card 1

これでデバイス1がデフォルトになります。(おそらく再起動しないとダメ)

動作確認

ここまでの設定でたぶん大丈夫だと思いますが、Asteriskではない部分で動作を確認しておきます。まず alsamixer を何も指定せずに起動すると pulseaudio を制御対象として扱うはずです。
Alsamix-01.png
alsamixer -c 1 と明示的にデバイス1を指定すれば、ここの例ではUSB Audioのコントロールになります。
Alsamix-02.png
これで準備は大丈夫なはずです。

Asteriskの設定

Asteriskを ./configure からやりなおし make manuselect で chan_console をコンパイルするように指定してから、再度コンパイル/インストールを行います。
chan_consoleの設定ファイルは configs/samples の下にありますが、console.conf は以下のような内容です。ジッタバッファが要るのか要らないのか調整中ですが・・・

[general]
jbenable = yes
jbmaxsize = 200
jbresyncthreshold = 1000
jbimpl = fixed
jbtargetextra = 40
jblog = no

[default]
input_device = pulse
output_device = pulse

autoanswer = yes
context = default
extension = s
callerid = Console<9999>
language = ja
overridecontext = no
mohinterpret = default
active = yes

WIP

音がブチブチするのが時々発生して完全な解決に至ってません。