「Skype for Asterisk」の版間の差分

提供: VoIP-Info.jp
移動先: 案内検索
(chan_skype.conf)
(extensions.conf)
92行目: 92行目:
 
  exten => 123456,1,Dials(Skype/my_name_of_skype@buddy_name_of_skype)
 
  exten => 123456,1,Dials(Skype/my_name_of_skype@buddy_name_of_skype)
 
のように記述し、番号と名前を紐付けてダイヤルします。
 
のように記述し、番号と名前を紐付けてダイヤルします。
 +
exten => 123456,1,Dial(Skype/buddy_name_of_skype)
 +
このように記述した場合には、.confで指定したデフォルトのユーザ名が発信元になります。

2009年11月12日 (木) 05:47時点における版

Skype for Asterisk(SFA)
Digium純正のAsterisk用Skypeチャネル。

http://www.digium.com/en/products/software/skypeforasterisk.php

価格: Digium オンラインショップで $66/チャネル (G.729コーデック 1ch分の料金を含む)

要件

Asterisk 1.4.25以上
Asterisk 1.6.0.6以上
Asterisk 1.6.1.5以上

購入

エンドユーザの場合には、Digiumのオンラインショップで購入します。

http://store.digium.com/

購入すると、ダウンロードURLと登録キーが送られてきます。

インストール

プロダクトの登録

まず、登録用のソフトregisterをダウンロードします。登録は使用するマシンのNICに基づいて行われるため、使用するAsteriskをインストールしたマシン上で行います。Linuxの場合には、wgetなどで入手するかと思いますが、その際にはchmod +x registerして./registerを実行してください。この時に、購入時に送られてきたキーが必要となります。
Digiumの他のプロダクトもそうですが、ライセンスキーは /var/lib/asterisk/licenses/ に保存されます。このファイルは

S4A-xxxxxxxxxxxx.lic

のようなファイル名で、S4Aがプロダクト(Skype4Asterisk)です。G.729ならG729-のようなファイル名になります。
このファイルは大切なライセンスファイルなので、バックアップしておくことをお勧めします。

インストール

ソースファイルを入手した場合には、makeしてmake installするだけです。Linuxの場合、32bit用と64bit用が別に配布されているので注意してください。
chan_skype.so res_skypeforasterisk.so のふたつがAsteriskのモジュールとしてインストールされます。

設定

注意

Skype for Asteriskで使えるSkypeアカウントは、Skypeビジネスコントロールパネル(BCP)で管理されているアカウントだけです。単に登録しただけのSkypeアカウントは使用できないので注意してください。

http://www.skype.com/intl/ja/business/products/business-control-panel/

既存のSkypeアカウントがあればBCPに登録することができます。

chan_skype.conf

ソースを展開したディレクトリに chan_skype.conf.sample というファイルがありますので、これを編集するか、以下を参照して設定ファイルを作ってください。
[general]セクション

[general]
engine_directory=/var/lib/asterisk/skype
default_user=Skypeログイン名
bind_address=IPアドレス
bind_port=ポート番号
disable_tcpauto=yes
  • engine_directory
Skypeエンジンが使用するテンポラリディレクトリを指定します。デフォルトでは/tmpです。
上記の例では /var/lib/asterisk/skype を使用しています。この場合にはディレクトリを作成し、chown asterisk:asterisk /var/lib/asterisk/skype を実行しておいてください。
  • default_user
デフォルトで使用するSkypeのログイン名を指定します。
  • bind_address
SkypeがlistenするIPアドレス(サーバの)を指定します。デフォルトでは全てのIPアドレスですが、複数のインタフェースを持つAsteriskマシンの場合には明示的にIPアドレスを指定します。
  • bind_port
このポート番号の設定は少し注意してください。デフォルトではこの値は、あくまでも「ヒント」として使用されるだけで、Skypeエンジンは空いているポートを自動的に使おうとします。
  • disable_tcpauto
デフォルトはnoに設定されています。デフォルトの設定では、Skypeエンジンは「適当な空いている」ポートを自動的に使います。サーバ機などで明示的にポートを指定したり、ファイアウォールでポートを特定する場合にはbind_portを指定し、このdisable_tcpautoをyesに指定します。

[ユーザ]セクション
Skypeログイン名に対応するセクションを作成します。

[Skypeログイン名]
secret=パスワード
context=skype-in
exten=s
disallow=all
allow=ulaw,g729
direction=both
auth_policy=accept
buddy_autoadd=true
buddy_presence=yes
  • []セクション
Skypeのログイン名を指定します。
  • secret
Skypeのログインパスワードを指定します。
  • context
このセクションが使用するコンテキストを使用します。この例ではskype-inとしています。
  • exten
コンテキスト内の着信extenを指定します。デフォルトはユーザ名です。
  • disallow, allow
他のチャネル同様に使用できるCODECを指定します。指定できるCODECはulaw,alaw,g729のいずれか、またはその組み合わせです。G.729 1チャネル分のライセンスはSFAに含まれています。
  • direction
このユーザが発信、着信、またはその両方が使用できるかを制限します。incoming, outgoing, both のいずれかを指定します。
  • auth_policy
相手を認証するポリシーを指定します。上の例では全て自動認証します。
accept:Skype名 を指定すると、指定された相手は自動認証します。
  • buddy_autoadd
相手を自動追加するかどうかを指定します。デフォルトは trueです。
  • buddy_presence
相手のプレゼンス情報の扱いを指定します。

extensions.conf

上記の例をもとにextensions.confの記述を簡単に説明します。

  • 着信
上の例ではコンテキストをskype-in、extenを s としましたので、以下のように書きます。
[skype-in]

exten s,1,Dial(SIP/201)

このように記述すると、Skypeからの着信はSIP/201に接続されます。

  • 発信
Dial(Skype/自分側の名前@相手の名前)

自分側の名前は[ユーザ]のセクションで指定したSkype名です。相手は発信したいSkypeユーザの名前です。Asteriskは番号体系で動作していますが、Skypeは名前で動作してるため、これらの間のマッピングはextensions.conf内で行います。例えば

exten => 123456,1,Dials(Skype/my_name_of_skype@buddy_name_of_skype)

のように記述し、番号と名前を紐付けてダイヤルします。

exten => 123456,1,Dial(Skype/buddy_name_of_skype)

このように記述した場合には、.confで指定したデフォルトのユーザ名が発信元になります。