「SIP-Fail2ban」の版間の差分
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bantime = 604800 | bantime = 604800 | ||
*action | *action | ||
− | BAN処理のアクションを定義します。この例ではiptables-sipを実行します。その後、sendmail-whois で BANしたIPアドレスのwhois情報を dest= で指定された宛先に送ります。このとき使用されるメールのFrom:はfail2ban@exampleになりますので、適切なものに書き換えます。 | + | BAN処理のアクションを定義します。この例ではiptables-sipを実行します。その後、sendmail-whois で BANしたIPアドレスのwhois情報を dest= で指定された宛先に送ります。このとき使用されるメールのFrom:はfail2ban@exampleになりますので、適切なものに書き換えます。<br> |
+ | アクションの所で iptables-allports を指定するとSIPだけでなく、すべてのポートからの接続を蹴るように iptables に設定されます。『怪しい攻撃元』をブロックするという意味では、こちらのアクションの方がより安全と言えます。 | ||
*logpath | *logpath | ||
Asteriskのログファイルへのパスを記述します。 | Asteriskのログファイルへのパスを記述します。 | ||
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*bantime | *bantime | ||
ここで指定された期間がBAN期間になります。指定は秒数です。上の例では 60x60x24x7=604800、つまり1週間になります。 | ここで指定された期間がBAN期間になります。指定は秒数です。上の例では 60x60x24x7=604800、つまり1週間になります。 | ||
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==fail2banを起動する== | ==fail2banを起動する== | ||
/etc/init.d/fail2ban start | /etc/init.d/fail2ban start |
2010年12月30日 (木) 10:20時点における版
目次
fail2ban
ログファイルとiptablesを利用したファイアウォールの一種。Brute Forceアタックの対策に使いやすい。
動作条件
pythonとiptablesが必要。yum install python iptablesなどで入れておいて下さい。
インストール
まずSFからfail2banをダウンロードし、展開します。
tar jxvf fail2ban-0.8.4.tar.bz2
展開したディレクトリでインストールを実行します。
cd fail2ban-0.8.4 python ./setup.py
スタートアップ・スクリプトをコピーしておきます(CentOSなどRedHat系の場合の例)。
cp files/redhat-initd /etc/init.d/fail2ban
設定
Asteriskのログフォーマットを変更する
Fail2banはそのままではAsteriskのログの日付を認識できないため、Asteriskのログフォーマットを変更します。
/etc/asterisk/logger.confを編集し、日付のフォーマット変更を行います。
[general]セクションにある
dateformat=%F %T
のコメントを外すか、もしこのエントリがなければ記述します。設定を変更したら、Asteriskを再起動するか、loggerモジュールのリロードを行って、変更を有効にします。これによりAsteriskのログの日付形式が以下のように変わりますので、確認してください。
[2010-12-30 09:25:25] NOTICE[17537] chan_sip.c:.....
Asterisk用の定義ファイルを作る
/etc/fail2ban/filter.d ディレクトリに asterisk.conf という名前で以下のようなファイルを作ります。ここで指定したメッセージがBAN基準として使われるメッセージとなります。
Asterisk 1.8系の場合
# Fail2Ban configuration file # # # $Revision: 250 $ # [INCLUDES] # Read common prefixes. If any customizations available -- read them from # common.local #before = common.conf [Definition] #_daemon = asterisk # Option: failregex # Notes.: regex to match the password failures messages in the logfile. The # host must be matched by a group named "host". The tag "<HOST>" can # be used for standard IP/hostname matching and is only an alias for # (?:::f{4,6}:)?(?P<host>\S+) # Values: TEXT # failregex = Registration from '.*' failed for '<HOST>(:[0-9]{1,5})?' - Wrong password Registration from '.*' failed for '<HOST>(:[0-9]{1,5})?' - No matching peer found Registration from '.*' failed for '<HOST>(:[0-9]{1,5})?' - Username/auth name mismatch Registration from '.*' failed for '<HOST>(:[0-9]{1,5})?' - Device does not match ACL Registration from '.*' failed for '<HOST>(:[0-9]{1,5})?' - Peer is not supposed to register Registration from '.*' failed for '<HOST>(:[0-9]{1,5})?' - Not a local domain # Option: ignoreregex # Notes.: regex to ignore. If this regex matches, the line is ignored. # Values: TEXT # ignoreregex =
Asterisk 1.6とそれ以前の場合
# Fail2Ban configuration file # # # $Revision: 250 $ # [INCLUDES] # Read common prefixes. If any customizations available -- read them from # common.local #before = common.conf [Definition] #_daemon = asterisk # Option: failregex # Notes.: regex to match the password failures messages in the logfile. The # host must be matched by a group named "host". The tag "<HOST>" can # be used for standard IP/hostname matching and is only an alias for # (?:::f{4,6}:)?(?P<host>\S+) # Values: TEXT # failregex = Registration from '.*' failed for '<HOST>' - Wrong password Registration from '.*' failed for '<HOST>' - No matching peer found Registration from '.*' failed for '<HOST>' - Username/auth name mismatch Registration from '.*' failed for '<HOST>' - Device does not match ACL Registration from '.*' failed for '<HOST>' - Peer is not supposed to register Registration from '.*' failed for '<HOST>' - Not a local domain # Option: ignoreregex # Notes.: regex to ignore. If this regex matches, the line is ignored. # Values: TEXT # ignoreregex =
Asterisk 1.8とそれ以前ではログのホスト部分にポート番号を含む、含まないの違いがあるためfailregexの記述を変える必要がありますので注意してください。この部分に合致するメッセージが、ログファイルに現れたならばBAN基準になりますので注意して記述します。これ意外にも、引っかけたいメッセージがある場合にはそれも記述するとよいでしょう。
BANのアクションを作成する
ここではTCP/UDPの5060ポート、つまりSIPだけをBAN対象としたいためアクションをSIP用に作成します。 /etc/fail2ban/action.d で以下のようにしてアクションを作成します。
まず
cp iptables-allports.conf iptables-sip.conf
を行って、全ポート用のアクションをコピーします。次に iptables-sip.conf を編集し、以下のようにBANとUNBANのエントリを修正します。
# Option: actionban # Notes.: command executed when banning an IP. Take care that the # command is executed with Fail2Ban user rights. # Tags: <ip> IP address # <failures> number of failures #
-p udp と --dport 5073 を actionban と actionunban に追記します。
fail2banの設定ファイルを修正
/etc/fail2ban にある jail.conf ファイルの最後に以下を追加します。
[asterisk-iptables] enabled = true filter = asterisk action = iptables-sip[name=ASTERISK, protocol=all] sendmail-whois[name=ASTERISK, dest=root, sender=fail2ban@example.net] logpath = /var/log/asterisk/messages maxretry = 5 findtime = 600 bantime = 604800
- action
BAN処理のアクションを定義します。この例ではiptables-sipを実行します。その後、sendmail-whois で BANしたIPアドレスのwhois情報を dest= で指定された宛先に送ります。このとき使用されるメールのFrom:はfail2ban@exampleになりますので、適切なものに書き換えます。
アクションの所で iptables-allports を指定するとSIPだけでなく、すべてのポートからの接続を蹴るように iptables に設定されます。『怪しい攻撃元』をブロックするという意味では、こちらのアクションの方がより安全と言えます。
- logpath
Asteriskのログファイルへのパスを記述します。
- maxretry
何回以上失敗したらBANするかの指定です。
- findtime
この時間内にmaxretryで指定した回数以上失敗するとBANします。上の例では600秒(10分)の間に、5回以上の失敗があった場合にはBANされます。
- bantime
ここで指定された期間がBAN期間になります。指定は秒数です。上の例では 60x60x24x7=604800、つまり1週間になります。
fail2banを起動する
/etc/init.d/fail2ban start
起動したら期待の動作をするかどうかを、よく確認してください。試しに故意に間違えたパスワードで5回以上ログインをしてみるなどです。
起動に問題がなければ、fail2banが自動起動されるように登録しておけば良いでしょう。
chkconfig --add fail2ban
起動の確認
iptables -L -v で確認すると
61638 8222K fail2ban-ASTERISK all -- any any anywhere anywhere
や
Chain fail2ban-ASTERISK (1 references) pkts bytes target prot opt in out source destination 61627 8216K RETURN all -- any any anywhere anywhere
のようなエントリがあるはずです。
BANされるとメールが送られ
11 6424 DROP udp -- any any xxx.xxx.xxx.xx anywhere udp dpt:5060
のようなDROPのエントリが追加されているはずです。