「Type of Service」の版間の差分
(ip-tos.txtを 意訳) |
(相違点なし)
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2009年2月21日 (土) 01:38時点における版
asterisk-1.4.23.1のソースに添付されているip-tos.txtを
意訳したものです。
目次
TOS(トス Type of Service)について
Asteriskは、様々なプロトコルの内容に応じて、パケットの扱いに差をつけることができます。
トラフィックの負荷が高い時でも、IPパケット中のTOSフィールドを設定することにより、
音声用のパケットを優先して送信することができます。
SIP
sip.conf中には3つのパラメータがあり、これらの値がTOSフィールドを制御しています。
tos_sip
tos_sipパラメータは、SIPのシグナリング(発着呼)パケットを制御しています。
tos_audio
tos_audioパラメータは、音声(RTP)パケットを制御しています。
tos_video
tos_videoパラメータは、RTPビデオパケットを制御しています。
IAX2
iax.confに記述する"tos"パラメータは、IAXパケット(音声パケット、発着呼全て)の優先順位を決めるパラメータとなります。
IAXパケットの中には、発着呼制御パケットと音声パケットが同一のUDPトラフィックとして流れているため、
それぞれを別個に扱う事ができないからです。
IAXy
iaxprov.confには、IAXy用の"tos"パラメータがあります。
このパラメータも、前述のiax.conf用の"tos"パラメータと同様、IAXy機器一個全体(IAXyとやりとりするパケット全体)に効果が及びます。
ただし、IAXy機材別に違うToS値を設定することが出来ます。
設定可能な値
tosパラメータとしてnumeric型(数値)を指定します。
下記の値を設定することが出来ます。
- CS0 ~ CS7
- AF11 AF12 AF13
- AF21 AF22 AF23
- AF31 AF32 AF33
- AF41 AF42 AF43
- EF(Expedited Forwarding)
推奨設定
設定 ファイル |
パラメータ | 推奨値 |
---|---|---|
sip.conf | tos_sip | cs3 |
sip.conf | tos_audio | ef |
sip.conf | tos_video | af41 |
iax.conf | tos | ef |
iaxprov.conf | tos | ef |
非推奨設定
推奨されませんが、下記のような設定も可能です。
- lowdelay
- throughput
- reliability
- mincost
- none
これらの値はRFC 791および RFC 1349にて規定されている値ですが、
IPパケットの優先順位を決める値としては時代遅れとなっており、
今後のAsteriskのバージョンでは削除されるでしょう。
Asteriskとネットワークについて
Asteriskサーバーで設定したTOSパラメータを最大限に活かすには、ルーターやスイッチ等でも確実にToSやoSを扱えるようにするべきでしょう。
Cisco製ネットワーク機器の設定については、QoS Solution Reference Network Design Guideを参考にしてください。
YAMAHAルーターの場合はDiffServベースQoSページが参考になります。
参考資料
- RFC 2474
- IPv4,IPv6でのDSフィールドの定義
- Differentiated Services Field Codepoints
- IANAが定めたDSCP値に関する文書